新人には「成果」よりも「やりきった感」を求める

まずは成果よりもプロセスを重視

私が新入社員研修でよくお伝えするのは、

「今日の内容は今すぐにできなくても構いません。

今すぐ何か大きな成果を出すことは求めていません。

その代わり、「やり切った感」だけでは全員が持ち帰って下さい」という内容です。

 

新入社員がすぐに成果を上げるのは難しいし、

成果を上げられない事で自信をなくしてしまう事もあります。

そのため、成果を上げる事よりも、

成果を出すために必要な事≒プロセスを全てやり切るクセを付けてもらう事を目指します。

勿論、プロセスが正しい方向を向いているか上司・先輩がチェックする必要もあります。

努力を正しい方向に向けるような支援も最初の頃は必要です。

 

「やりきった感」は次の一手をどれだけ考えられるかという事

「やりきった感」は全力で声を出すとか、そういった精神論、根性論ではありません。

 

求めるのは「次の一手をどれだけ考えることができるか?」です。

例えば、グループワークで時間を余らせた時に雑談をするのではなく、

「待てよ?この後発表があるよな?だったら発表の準備・練習もした方がいいよな」と考えたり、

講義で得た知識・知見に対して「なるほどな~」で終わるのではなく、

「現場で実践するにはこうやれば良いかな。待てよ?

こんなケースもあり得るな。この場合はどう対応したらいいんだ?質問してみよう」

「この説明だとこんなツッコミを受けるかもしれない。ここも調べておこう」

と、後工程や現場をどれだけシミュレーションできるかが「やりきった」かどうかのポイントです。

 

私の新人時代に先輩社員が指導員として付きました。

その方は鬼軍曹と呼ばれる有名かつとても厳しい人でしたが、多くの事を学びました。

その中の一つが、「人から言われて分かる事は、自分で考えたら分かる事だ」というものです。

先輩や研修で教わり、「確かにそうだ!」「なるほど!」と思った事は、

自分でひたすら考えたり、シミュレーションすれば自分で分かる事だという意味です。

これは今思い出しても、とても高い基準値だと思います。

要はそのぐらい日々頭を使い切れという事です。

筋トレも100%以上の力を出さないと筋肉が付きません。

仕事も一緒です。

 

「やりきる」の基準値をコーチングで示す

ある時、受講生が演習の成果物について発表をしました。

成果物自体は良いものだったのですが、説明内容が上手くまとまっておらず、

少しわかりづらい発表でした。

勿論、プレゼン経験が少ない中で難しいとは思いますが、

その方の能力を考えると物足りないと思ったのです。

そこで幾つか質問をしました。

「成果物を発表することは想定されましたか?」

「はい」

「では発表の準備はされましたか?」

「してません、、、」

「では次はどうしますか?」

「発表の準備も織り込んだ時間管理をして、

発表の練習もします」

「GOOD!そこまでやりきりましょう!」

というようなやり取りです。

ああやれ、こうやれではなく、自分がやり切る事ができているかを質問によって気づかせるのです。

(若干詰めてる感はありますが、そんな上司やお客さんもいるので、これもちょっとした練習です)

 

やりきる事ができていれば「充実感」が得られる

新入社員は成果が出づらいため、充実感を得づらいと思います。

しかし、十分やりきる事で充実感は得られます。

なので、まずは「やりきった」という充実感を得て仕事を終える感覚を知ってもらうことが重要です。

それを入社1~3年目にどれだけ味わえるかが、その後の仕事人生に大きく影響します。

私はよくファイトスタイルを作ると言いますが、

このやりきるファイトスタイルを身に着けてもらえるように研修では重点を置いてます。

それが身につけば、新入社員はその後自分で勝手に成長しますし、何より仕事が面白いものになります。

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